日時: 2002 年 07 月 06 日
場所: 北文化会館創造活動室
アンデス地方の音楽「フォルクローレ」を代表する曲です。 この哀愁あふれる旋律は、インカ帝国より古くからアンデス高地を中心に、隣接するアマゾンや渓谷地帯に育ってきた大自然を感じさせます。 クラシックギターを用いて演奏することは、自然味を損なうことなく、コンドルがその翼を雄大に広げて飛んでいるアンデスの空の美しさを表現できます。
田中 睦 (農 2) | |
原口 雄樹 (文 3) |
Scarborough Fair は中世の時代から吟遊詩人たちによってうたわれてきたもので、サイモンとガーファンクルの 1966 年に発売されたアルバムによって世界的に有名になりました。 幻想的で透明感あふるるメロディーラインを持った曲であります。
徐 普永 (工 2) | |
坂口 純一 (工 2) |
リオのイパネマ海岸の近くで育ったジョビンにとって、海は幼い頃から自分の家の庭にも等しい遊び場でした。 この曲はジョビンがロサンゼルスに滞在していた 67 年に作曲したものです。 太平洋に面したロサンゼルスの海と、大西洋に面したリオの海、ふたつの風景を波がひとつに紡ぎ上げます。
北村 信二 (農 2) |
ソル (1778~1839) は数十篇の練習曲を残しましたがこれらはテクニックを習得するという実際的な意味合いを超えて、深く豊かな音楽性を持った曲ばかりです。 その中の Op.35-17 は、藤井先輩からの紹介で練習を始めた曲です。 メロディーのつながりと低音の響きが本当にきれいな曲だと思います。
徐 普永 (工 2) |
マヌエル=ポンセはギター界の巨匠であったアンドレス=セゴビアの影響を受けて、多数のギターオリジナル曲を残しました。 今日弾くプレリュードとバレーはもともとは全く別個の作品なのですが、 2 つの作品の相性がとてもいいためセゴビアは 2 つを 1 セットにしてよく演奏していました。 軽快なプレリュードと叙情的なバレーの対比を楽しみながら演奏します。
東原 正裕 (総人 1) |
マヌエル=ポンセ (1882~1948) は、メキシコ近代音楽の父と言われた有名な作曲家です。 彼は、オペラを除いてほとんどあらゆる領域に作品を残しています。 この曲も、もともとピアノ曲だった作品をギター曲に編曲したものです。
村上 平 (工 3) | |
牧野 健三 (工 3) |
南米のワルツは非常に美しい旋律の曲が多く、このワルツ・ピカピカも例外ではありません。 通常のワルツとは異なり、ベネズエラワルツは 2 拍子と 3 拍子の混在する舞曲であり、その哀愁漂う雰囲気の歌部分はギターにとてもよく合います。
矢野 由紀子 (工 2) | |
西村 綾 (文 2) | |
喜多 裕子 (農 2) | |
宮内 真紀子 (工 2) |
1888 年の秋、 31 歳のエルガーから 40 歳のキャロライン・アリス・ロバーツに婚約の「挨拶」として送られた曲です。 音楽を教えていた若きエルガーは、アリスがピアノの生徒になってから芽生えた恋を温かい心のふれあいの中で育ててゆくのですが、できたばかりのこの曲をエルガーがヴァイオリンを、アリスがピアノを弾いて練習し演奏している様子が目に浮かびます。 もともと小管弦楽曲として 1889 年に発表されたときは、おしゃれな雰囲気を持つ小品でしたが、現在はヴァイオリンとピアノのための重奏曲として、その親しみやすい叙情的な旋律が愛されています。
1st | 川西 康友 (工 1) / 坂本 和穗 (工 1) / 富田 ちえ (総人 1) / 西川 亜希子 (薬 1) / 渡辺 有佑 (理 1) |
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2nd | 小川 賢治 (工 3) |
3rd | 川津 一隆 (農 1) / 和田 敏裕 (工 2) |
フランシスコ・タルレガは 19 世紀に現代ギター奏法を確立した人です。 彼は、当時低迷しつつあったギターをメロディー楽器としてあらゆる可能性を開拓し、今世紀の全盛期の基盤を築き、多くのギター奏者に影響を与えました。 この「ラグリマ」という曲は彼の作品のうちでもっとも有名な曲の 1 つです。
矢野 由紀子 (工 2) |
エイトール・ヴィラ=ロボスは、ブラジルの生んだ最大の作曲家と言われています。 彼はブラジル各地を探検し、特徴のある民族音楽に直接触れ、自分の音楽に取り入れました。 この曲にも民族的な要素が多く含まれています。非常に躍動感あふれる曲です。
坂口 純一 (工 2) |
レオ・ブローウェルは現在生存しているギター作曲家としてもっとも有名な現代作曲家ですが、この 2 曲はそんな彼の曲の難解さというイメージを覆す非常にメロディアスな民謡的楽曲です。 ともにピッチカート奏法で始まるこれらの曲を通じて、ブローウェルが故郷キューバに抱いたであろう郷愁の念を表現したいです。
耒 順秋 (工 2) |
アウグスティン・バリオス・マンゴレは 1885 年パラグアイに生まれた、作曲家であり、ギター演奏家です。 バリオスは、自ら作った曲で、リサイタルを行うなど、演奏技術、音楽性において、大変卓越したギター芸術家でした。 バリオスの曲をアントニオ・デ・トーレスの音色で弾くことには、音色におけるセゴビアの世界と技術、音楽性のバリオスの世界をつなぐことの価値が見いだされます。 僕はギター製作家として、バリオスの「自ら作り、演奏する」という姿勢に非常に感銘を受けています。 どうかこの瞬間、独重奏会の舞台で、ギター芸術という最上の女と、交わることをお許し下さい。
井谷 光浩 (経聴) |
J.S. バッハ (1685~1750) の代表作のひとつに、無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ全 6 曲があります。 そのパルティータ第 3 番を自身で編曲したリュートのための組曲 BWV.1006a は、この分野での貴重な作として愛奏されている傑作です。 ここでは全 6 楽章中でもっとも有名な第 3 楽章を演奏します。
牧野 健三 (工 3) |
パウロ・ベリナティは 1950 年サンパウロに生まれたイタリア系ブラジル人のギタリスト、作曲家です。 彼はブラジルの現在の音楽シーンにおける最重要人物の一人です。 サンパウロ音楽院でイサイアス・サビオにクラシックギターを学び、その後ローザンヌ音楽院で教鞭をとりながらジェノバ音楽院で音楽の研究を続けました。 彼はまた、アベル・カルレバーロとオスカー・カセレスにも師事しました。 彼のギター独奏曲「Jongo」は 1988 年、「第 8 回 Carrefour Mondial de la Guitare 」で第 1 位を獲得したもので、途中にギターをたたいてパーカッションの効果を得るなど、聞き手を飽きさせない工夫が随所になされたエネルギッシュでスピーディーな曲です。
福田 志郎 (理 3) | |
坂本 和穗 (工 1) |
作曲者の S.L. ヴァイスはリュート奏者で、ドイツバロック音楽を代表する作曲家です。 この曲は、即興的な前半部分と様々な声部が登場しながら美しく展開する後半部に分けられます。 曲の長さは短いですが、変化に富んだ、中身の濃い曲だと思います。 なお、今日はリュート用の原曲のハ短調から、ホ短調に移調して演奏します。
與田 直 (工 4) |
メヌエットは4分の3拍子で踊られる舞踏およびその舞曲のことで、中庸なテンポと優雅な気品を備えています。 今回は古典期の大作曲家ソルの作品 11「 2 つの変奏とメヌエット」からもっとも有名な作品の1つを演奏します。
村上 平 (工 3) |
タレガのギターの恩師、ダマストーマスに献呈された曲です。 全曲を通じて1つの主題が 3 つの調で演奏される曲ですが主題がギター曲らしい美しさを持っているのと、主題を導入する伴奏の和音変化とリズムが美しいのと、主題をつなぐパッセージの音階や分散和音の自由奔放な走句と、時々現れるフェルマータで、いかにも奇想曲らしい盛り上がりを持った良い曲にしていきます。
中山 敦喜 (理 2) |
マリオ・ガンジは 1923 年ローマに生まれ、サンタ・チェチリア音楽院でコントラバスを学び、同時にギター奏法も短期間で修めました。 ナポリのサンピエトロ音楽院や、ローマのサンタ・チェチリア音楽院で教鞭をとり、教則本の出版、ジュリアーニの協奏曲の校訂などに携わるほか、ジャズギタリストとしても知られています。 この曲は原題 CON (込めて) TANTA (たくさんの) TENEREZZA (優しさ)のとおり、ロマンチックな小品です。 心に染み入るようなメロディーと洒落たハーモニーが印象的で大人の男の色気を感じさせるジャジーな一曲です。
福田 志郎 (理 3) |
ジロラモ・フレスコバルディは初期イタリアバロック音楽を代表する作曲家、オルガン奏者です。 各変奏の性格の違いがわかるように弾きたいです。
林 浩一郎 (工 4) |
ディオニシオ・アグアド (1784~1849) は、ソルと並んで、ギター音楽の古典期に伝統あるスペイン派を代表した存在です。 マドリードで名声を上げた後、パリでも活躍し、ソルと親交を深めました。 アグアドの作品数はかなり少なく、特に演奏会向けの作品は稀ですが、その中で代表作とされているのが、この「三つの華麗なるロンド」です。 この曲はフランスのギタリスト兼作曲家、フランソワ・ド・フォサに捧げられました。 アダージョの序奏とそれに続くロンドからなり、技巧を示すと同時に荘厳で哀愁を帯びた、非常に美しい曲です。
水野 映美 (総人 4) |