Kyoto University Guitar Club

第 33 回 独重奏会

日時: 2005 年 06 月 18 日

場所: 北文化会館創造活動室

目次

1st Stage

  1. 無伴奏チェロ組曲 第一番 より プレリュード
  2. 素朴な歌
  3. ラグリマ
  4. 過ぎ去りし日のロマンス
  5. 練習曲集 作品 35 より 第 17 番
  6. ウェイティング フォー ドーン
  7. フェアー

2nd Stage

  1. 聖母の御子
  2. 「牛を見はれ」による変奏曲
  3. アルハンブラの思い出
  4. 練習曲集 作品 31 より 第 23 番
  5. ハノイの秋、スペインの城 より トリーハ(哀歌)
  6. 無伴奏チェロ組曲 第 3 番 より サラバンド、ジーグ

3rd Stage

  1. アンナ・マグダレーナ・バッハのための音楽帳 より 二つのメヌエット
  2. サラバンドと変奏
  3. 「調子のよい鍛冶屋」の主題による変奏曲
  4. 最後のトレモロ
  5. バルカローレ(フリア・フロリダ)、ワルツ第 3 番
  6. とてもやさしい 6 つの小品 より アンダンテ ラルゴ

1st Stage

無伴奏チェロ組曲 第一番 より

プレリュード

Präludium

from 6 Suiten für Violoncello allein Nr.1 BWV.1007

作曲
ヨハン セバスティアン バッハ
Composer
Johann Sebastian Bach

有名な曲ですね。やはりチェロでの演奏が一番男前で好きですが、ギターの演奏にもまた違った良さがあると思います。この演奏会のプレリュードになれれば本望です。

藤田 穏人 (農 2)

素朴な歌

Simple Song

作曲
佐藤 弘和
Composer
Sato Hirokazu

どこか懐かしい感じのする曲です。昔のことを思い返すような、優しい気持ちで演奏できればと思います。

十河 杏子 (農 4)

ラグリマ

Lagrima

作曲
フランシスコ タレガ
Composer
Francisco Tárrega

ラグリマ=涙 は必ず止まるものだし、泣けば楽になることもあると思います。だから、切なさ・哀しさの中にほんの少し明るさを感じられるように弾ければ、と思います。

飯田 章子 (農 4)

過ぎ去りし日のロマンス

Romance du Temps Passé

作曲
フランシス クレンジャンス
Composer
Francis Kleynjans

クレンジャンスは、 1951 年生まれのフランスのギタリスト兼作曲家です。ギターのための、叙情的で落ち着いた小品を多く作っています。この曲はギターを始めた頃に楽譜を手にしてから、弾けるようになる日を待っていたものです。今日はこの曲のきれいさが表れるよう、弾きたいです。

塚本 紗恵子 (農 5)

練習曲集 作品 35 より

第 17 番

No.17

from Estudios op.35

作曲
フェルナンド ソル
Composer
Fernando Sor

ソルはたくさんの練習曲をかいていますが、練習曲とはいっても曲として弾き応え、聴き応えのある作品ばかりです。この作品もとてもきれいな曲で、副題として「夢」と名付けられています。美しいメロディを聴いてくつろいでいただければと思います。

北村 芙美 (農 5)

ウェイティング フォー ドーン

Waiting for Dawn

作曲
アンドリュー ヨーク
Composer
Andrew York

鉄弦で弾いたほうが味が出そうな曲です。クラシックギターでよく演奏される他の曲とかなり雰囲気が違うところが気に入りました。

吉田 龍平 (理 2)

フェアー

Faire

作曲
アンドリュー ヨーク
Composer
Andrew York

この「フェアー」という言葉は、今で言うところの「フェスティバル」、つまり < 祭り > という意味らしいです。楽しい感じを表現できるように頑張りたいです。

佐藤 朋弥 (工 2)

2nd Stage

聖母の御子

El Noi de la Mare

作曲
カタルーニャ民謡
Composer
Catalan Folksong
編曲
ミゲル リョベート
Miguel Lliobet

とても落ち着いた雰囲気の曲です。新入生にはぜひギター部から離れずに定着してほしいと思い、この曲を選びました。

conductor吉田 龍平 (理 2)
1st賀澤 淳 (経 1) / 高野 明生 (理 1) / 羽鳥 剛輝 (法 1) / 藤田 昌幸 (法 1)
2nd山田 隆寛 (経 3) / 湯浅 大輔 (教 1)
3rd大山 和哉 (文 1) / 小野 裕亮 (教 1) / 佐藤 有華 (総人 1) / 湯川 誠太郎 (工 1)

「牛を見はれ」による変奏曲

Diferencias sobre "Guardame las Vacas"

作曲
ルイス デ ナルバエス
Composer
Luys de Narváez

ナルバエスはグラナダに生まれた作曲家・ビウェラ奏者で、ルネサンスの時代に活躍しました。スペインで出版された最初の変奏曲集は彼の手によるものです。そしてこの曲もまた変奏曲。変奏ごとに違う味わいを持ちつつ、全体に流れるゆったりとした雰囲気が好きです。

石田 譲愛 (農 3)

アルハンブラの思い出

Recuerdos de la Alhambra

作曲
フランシスコ タレガ
Composer
Francisco Tárrega

タレーガという音楽家が、スペインのグラナダにあるアルファンブラ宮殿を訪れた時の感動を曲にしたものです。トレモロの繊細なメロディから宮殿の美しい情景が浮かんできます。しかしこの地方は宗教間の争いの舞台にもなりました。ものがなしい旋律を聞いていると、争いに敗れこの宮殿を去らなければならなかった人々の悲しみにも、タレーガは思いを馳せていたのではないかと思えてきます。

宇野 新平 (理 3)

練習曲集 作品 31 より

第 23 番

No.23

from Estudios op.31

作曲
フェルナンド ソル
Composer
Fernando Sor

ソルの練習曲、作品番号 31 の 23 曲目。粛雍な曲。

元水 剛 (経 4)

ハノイの秋

Ha Noi mua thu

作曲
ヴー タイン
Composer
Vu Thanh

スペインの城 より

トリーハ(哀歌)

IV Torija ( Elegia )

from Castillos de España

作曲
フェデリコ モレノ トローバ
Composer
Federico Moreno Torroba
ハノイの秋

ハノイの綺麗さとその人たちの喜びをテームとする曲である。70 年代の有名な歌曲だった。 グェン・ティ氏より、ギターに編曲された。

心の深いところから何か聞こえないか

僕の胸の中に、ハノイのことがいっぱいだよ 

バ・ディン広場で吹いている風の声も聞こえないか

青い空も、赤い国旗も、すべて忘れられない

私はハノイのことを思いながら、弾きたいと思います。

トリーハ

F.M.トローバはマドリッドに生まれ、オルガン演奏家、そして作曲家として活躍した。 セゴビアの要求に応えて、ギターのための現代的な曲を多く作った。 トリーハは「スペイン城」中の一曲である。 その柔らかさはトリーハの特色である。

グエン アン ディン (工 3)

無伴奏チェロ組曲 第 3 番 より

サラバンド

III Sarabande

ジーグ

VI Gigue

from Suiten für violoncello allein Nr.3 BWV.1009

作曲
ヨハン セバスティアン バッハ
Composer
Johann Sebastian Bach

バッハの作品の中で、無伴奏~と名のつく作品はとくにいい曲が多いと思います。無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ、無伴奏フルートのためのパルティータ、そしてこの無伴奏チェロ組曲です。この無伴奏チェロ組曲第 3 番のチェロ用の原曲はハ長調ですが、今回演奏するのはギター用にイ長調に編曲されたものです。

本当はプレリュードもアルマンドもクーラントもブーレも弾きたかったのですが、練習する時間も演奏する時間もないのであきらめました。今回は選りすぐりの 2 曲を演奏します。

川西 康友 (工 4)

3rd Stage

アンナ・マグダレーナ・バッハのための音楽帳 より

二つのメヌエット

Menuet I & II BWV.Anh.114, 115

from Aus dem zweiten Notenbuch der Anna Magdalena Bach

作曲
ヨハン セバスティアン バッハ
Composer
Johann Sebastian Bach

一つ目のメヌエットは御存知の方も多いのではないでしょうか?二つ目のメヌエットは、一つ目の明るさとは打って変わって暗めのメロディーで、随所に一つ目と対応するリズムが見られます。どちらもあまり派手さはないですが、二人の息が合えばとても綺麗なメロディーになると思うので、そうなるように弾きたいものです。

1st飯田 章子 (農 4)
2nd北村 芙美 (農 5)

サラバンドと変奏

Sarabande und Variation

作曲
ゲオルグ フリードリッヒ ヘンデル
Composer
Georg Friedrich Händel

古典に初挑戦!

ヘンデルはバッハと並んでバロックを代表する作曲家。 オラトリオ「ハレルヤ」はあまりにも有名ですね。

サラバンドってよく聞きますが、「ゆったりとした舞曲」って意味だって知ってましたか? 中世の舞踏会を思い浮かべてください。 貴婦人たちは重たいドレスを身につけて、動きも緩慢です。 彼女たちでも踊れるのが、このサラバンドというわけ。 下層階級ではそんなドレスなんて着れないから、もっとアップテンポのダンスが流行ったんだって。 いわばサラバンドは上流階級の象徴ですね。

私はそもそも性格暗いんで、暗い曲が好きです。 この曲を弾こうと思ったのも、「暗い」「厳か」「迫力あり」が当初の印象だったから。 でも貴族の華やかさみたいなものが根底にあるのを知って、曲に対するイメージが変わりました。 性に合わないけど、がんばって華やぎをプラスした演奏にしたいと思います。

酒井 美友紀 (経 3)

「調子のよい鍛冶屋」の主題による変奏曲

Variazioni su un tema di Georg Friedrich Händel Op. 107

作曲
マウロ ジュリアーニ
Composer
Mauro Giuliani

主題と 6 つの変奏からなる。鍛冶屋は調子がいいらしいが、演奏者はそうでもない。

東原 正裕 (総人 4)

最後のトレモロ

El último tremolo

作曲
アグスティン バリオス マンゴレ
Composer
Agustín Barrios-Mangoré

南米パラグアイ生まれのギタリスト・作曲家であるバリオス( 1885 ~ 1944 )は、”ギターのショパン”と言われるように多様で独創的な名曲を多く残していて、僕が最も尊敬する作曲家の 1 人です。この”最後のトレモロ”は彼の死の数ヶ月前に書かれた曲で、老婆の物乞いの姿にインスピレーションを得たものと言われています。大変神秘的なこの曲の中では 1 人の人間の人生が物語られているように感じます。素直に美しく演奏したいです。

等々力 成史 (農 3)

バルカローレ(フリア・フロリダ)

Julia Florida

作曲
アグスティン バリオス マンゴレ
Composer
Agustín Barrios-Mangoré

ワルツ第 3 番

Valse No.3

作曲
アグスティン バリオス マンゴレ
Composer
Agustín Barrios-Mangoré

作曲者のアウグスティン・バリオスは 1885 年に南米パラグアイで生まれ、デビュー当時は「ギターのショパン」、「ギターのパガニーニ」と呼ばれてその超絶技巧と美しい旋律で聴衆を大いに熱狂させたという。彼は生前に 300 以上のギター曲を作曲したが、 1944 年の彼の死後、大半の作品は忘れ去られてしまった。その理由には、当時の西洋音楽中心の流行(今もそうかも知れないが)にそぐわない彼のスタイルやその出自、セゴビアとの確執等が挙げられているがそこら辺のことについては結局よくはわからない。ただし近年再び脚光を浴び、作品の演奏や楽譜の出版、未発表曲の発見が相次いでいる。そこにはギター曲の新しいレパートリーの開拓やラテン音楽の流行といった理由もあるだろう。だが、私は、その一番大きな理由は彼の作品からにじみ出る、彼自身の個性、想いが奏者や聴き手に強い共感を与えるためだ、と思っている。

今回演奏するフリアフロリダ、ワルツ 3 番にも、それぞれバルカローレ、ワルツという形式に基づいて書かれてはいるが、それを超えたバリオスの想いがあるように感じられる。そんな、言葉で表現するのも億劫な(彼自身もそういう人間だったのかも)作品に込められた(と私が思っている)気持ちを演奏で表現できるように頑張りたいと思う。

川津 一隆 (農 4)

とてもやさしい 6 つの小品 より

アンダンテ ラルゴ

V Andante Largo

from Six petites pièces très faciles op.5

作曲
フェルナンド ソル
Composer
Fernando Sor

「とてもやさしい 6 つの小品」のうちのひとつですが、そんなにやさしく感じられません。

坂本 和穗 (工 4)

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